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先日、不肖嵯峨が「ベスト・イン・リアリスティック賞」を頂いた、日本イラストレーター協会主催の「第11回インターナショナル・イラストレーション・コンペティション」の講評風景がYouTubeにあがっているのを見つけました(^^;)

一応ほめて下さっているのですが、ちょいとばかり補足をば。
応募作品は、

左から「蒼世双鶏図」「春雨蒼鶏図」「曼珠沙華蒼鶏図」

受賞したのは「蒼世双鶏図」ですが、他の二点も紹介されてます。

で、これは全部Adobe Illustratorで描いてます。
「曼珠沙華蒼鶏図」は描いた時期がちょっと前なのでCS1でしたが、あとの2点はCS4です。
intel Macになってからなので、かなり作業が楽でした。
「蒼世双鶏図」だけは元々企画展出品のためB2で出力させることもあり、他の方と見劣りさせないようにするため、ちょっとだけ反則技も使ってますが、全てイラストレーターで完結してます。

「曼珠沙華蒼鶏図」の花もほんとはグラデーションメッシュで描きたかったんですが、当時のマシンスペックでは事実上無理でした。
なので、今見るとちょっと物足りない気もします。

建物なども練習すればゲームなどにいいのでは、とも言われてましたが、メカも描いてないわけではありません。
こんなのもあります。

先日ある交流会でポートフォリオ持っていって人に見せたら意外と好評だったんですが、これはメッシュのトレースの練習用に描いたもので、はっきりいって、めちゃくちゃ時間がかかります。
途中でなんど嫌になったことか。
3Dソフトを使って工場作るならともかく、イラストレーターでこれ描いてもはっきりいってペイしないでしょう。

また、僕はCGにこだわっているわけではありません。
手描きで絵を描く時間と場所がないからMacを使ってるわけですが、これをPhotoshop含めたラスター系ではなく、イラストレーターという「画材」を選んでやっている以上、イラストレーターの特性は生かすべきだと考えてます。

たとえば、同じものが大量に並んでいる規則性の気持ちよさだったり、手描きでは困難なエッジの鋭さやビビッド感だったり…

なので、「イラストレーター」なのに「イラストレーター」っぽくない、ということで、割と僕の作品、ネットで見ただけで覚えてくださっている方がいるんだと思います。
実際、「こんなのイラストレーターでできるんですか!?」と聞かれることは多いんですが、「イラストレーターでしかできない」んです。
それに手描きの花鳥画なんて、僕なんかよりうまい人、いっぱいいるでしょう。
(それでもライブペイントなんか見ると触発されますけどね。)

また、僕の絵を見てほとんどの人に言われるのが、着物の柄にいいんじゃないか、ということ。
一度、個展をしたとき、そのときのフライヤーを見て着物の展示と間違えて来られた方もいらっしゃいました(実話)

僕自身は着物を着ないので、意識しているわけではないんですが、そういう展開ができるなら、やってみたいな、とは思いますね。

海外でも展示されれば、ということですが、今年も昨年に引き続き、シドニーのアートイベントに出展する予定です。
行けるとこにはどんどん出していきたいと思ってますよ!

こういう形でYouTubeに初登場するとは思いませんでしたが、また色々なところに出没できたら、いや、できるようにしたいと思います。