建仁寺の塔頭「両足院」で「京に縁の二大絵師」と題された展示会があったので行って来た。
「二大絵師」というのは長谷川等伯と伊藤若冲のことで、等伯の障壁画「水辺童子図」と屏風「竹林七賢図」などが展示されていた。
もちろん僕の目当ては若冲の「雪梅雄鶏図」。(実物は撮影禁止だけど立て看ならOKでしょうか…)
これ一点だけ、というのは残念だけど、展覧会場のガラス越しではなく、普通に掛け軸と掛かってある状態で観ることのできるのが嬉しい。
当方、かなり眼が悪くなっているので(^^;)結構近寄らないと見にくいんだけど、美術館と違い人がすくなかったので近くまで寄って観ることができた(^^/)
この作品とよく似た構図に「雪中雄鶏図」というのがあるけど、「雪梅雄鶏図」の方が赤い華(椿かサザンカかよくわからんらしい…)と鶏のとさかの赤との位置関係といい、鶏と枝の角度といい、雪の静寂さと枝の動きのバランスも絶妙で、こっちの方が好きだな。
その枝に描き込まれた小さな葉がなんともなまめかしく感じて、ちょっとぞくっとしてしまった。
両足院は庭もきれいで、夏になると半夏生が咲き誇るらしいので、その頃また来たいな、と思った。
今年は正月からいい物を観させてもらいました。
そのあとは、泉涌寺の七福神めぐり。
当方信仰心というのは欠片もない人間なんだけど、いかんせんテレビもない一人暮らしだと季節感というのがなくなるので、正月気分だけでも味わいに、また、年が変わった、という認識を持つために、と毎年行っている。
数年前、当日あまりに寒かったので行かなかったら、どうも一年の区切りという感じがしなかったから、こういう行事も大切なんだと思う。
泉涌寺の七福神は
1番 福禄寿(即成院)
2番 弁財天(戒光寺)
番外 愛染明王(新善光寺)
3番 恵比寿神(観音寺)
4番 布袋尊(来迎院)
番外 楊貴妃観音(泉涌寺)
5番 大黒天(雲龍院)
6番 毘沙門天(悲田院)
7番 寿老人(法音院)
で、不信心な僕は笹もお守りも買わずにぶらぶらするだけだけど(^^;)、那須与一の墓があったり、戒光寺には運慶・湛慶親子の合作とされる、珍しい丈六立像の「釈迦如来像」があったり、泉涌寺の仏殿には欲張りにも(?)阿弥陀・釈迦・弥勒の三尊仏があったりと、結構面白いものがあるので仏像だけは好きな僕としては、結構楽しみにしている。
一月も十日を過ぎて、正月気分も味わって一区切り。
2010年、いい年にしたいですね。