嵯峨雅彦 Masahiko Saga Web Site

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盆休みに帰省した折り、姪二人と一緒に花火をした。
姪の一人が朝のラジオ体操の皆勤賞だかで、花火をもらってきたので一緒にやろう、というんである。
夏は花火、一人暮らしではやる機会もないし、いいよ、とバケツに水をくんで裏の空き地に行く。

実はその日、実家の掃除をしていたら、やたらと古い花火がでてきたのだ。
うちはタバコ屋で以前は子供向けの駄菓子なんかも置いていたので、その時一緒に置いていた子供向けの小さなパッケージの花火で、10袋はあっただろうか。
とはいえ、いつのやねん、多分湿気てて使えんだろうな、と思いつつ、まあ、おまけやな、と一緒に姪に渡してやった。

で、姪がもらってきたちょっと大きめの袋に入ったセットものの花火を先にやっていのたが、ちょっと驚いたことに、なんというか、火がついてる時間が妙に短いのだ。
こんなもんだったけかなぁ、と思いながらも全部終わったので、さあ、使えるかなあ、とその日でできたばかりの花火に火をつけてみた。

ところがまあ、湿気てるんじゃないか、と杞憂はどこへやら、もう、火が飛んでる時間も火の勢いも火花の色の変わり方も火薬の匂いも全然違うんである。
これ、いつのだろう、と思ってあちこち表記を探していたら、なんと「1986」という数字を発見!
すげー、ベルリンの壁がまだあった時代の代物ですよ、これ。
よくあったな、というより、よく使えたな、と感心しっ放しだったけど、翻って考えるとなんで今の花火はこんなに味気ないんだろう、とちょっと悲しくなった。

安全対策なのか、経費削減の結果か、それともまともなものを作る気がないのか、あるいは、単にもらった花火が粗悪品だっただけのことなのか…

先にも書いたように、この花火は子供向けのパッケージで、100円や200円の値札がついていたものだ。
なので本数は少ないのだが、ちょっと持ち寄って遊ぶだけでもこれだけ火花が飛んでくれれば面白い。
姪もこっちの花火のほうを喜んでいたのは言うまでもない。

確かに今のご時世、色んなものが安くなったけど、その分品質は格段に落ちている。家電だけかと思っていたら、こんなものまで質が落ちたか…。
子供がかわいそうだな、と思った次第。